『今月のことば』ほか紅葉
12月に入り、急に冬らしくなってきましたね。さて、今日は『今月のことば』をご紹介します。
今月のことばは「脚下照顧」(きゃっかしょうこ)です。
「脚下照顧」とは禅宗の教えで「自分の足元を見つめなおす」「自分自身をかえりみよ」という意味です。
また、お寺にお参りするとき本堂の上り口などに「脚下照顧」と書かれた掲示をよく目にしますが、これは「はきものをそろえましょう」という意味合いがあります。
「脚下照顧」の教えを説いた有名な詩があります。
はきものを そろえると 心もそろう
心がそろうと はきものもそろう
ぬぐときに そろえておくと
はくときに 心がみだれない
だれかが みだしておいたら
だまって そろえておいてあげよう
そうすればきっと
世界中の 人の心も そろうでしょう
これは、終戦直後に活躍された藤本幸邦師(長野県円福寺の住職)が小さな子どもにも分かりやすくと残して下さった詩です。
私たちは日々の生活に忙しく、どうしても身の回りのことをおろそかにしてしまいます。
朝起きて寝間着をベッドに脱ぎ散らかしたままにしていませんか。
会社の机に書類を山積みにしていませんか。
師走の大変忙しい時期ですが、ちょっと後ろを振り返って自分のはきものを整えてみましょう。
そうすればきっと自分の「心を整える」きっかけができるかもしれません。
さて心行寺の紅葉ももうすぐ終わりです。今の時期、紅葉の一番きれいなのは15時ごろ。西日をあびて赤や黄色が最も鮮やかに見える時間です。
落ち葉を竹ほうきで掃除していると、心が落ち着いてきてとても穏やかな気分になります。これも一つの「脚下照顧」なのでしょう。
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