『今月の言葉』ほか
11月になり気持ちのいい秋晴れが続いていますね。心行寺では毎月「今月の言葉」を掲示しています。
11月の「今月の言葉」は、こちらです。
ひとたびも 南無阿弥陀仏と いう人の はちすの上に のぼらぬはなし
空也上人(拾遺抄)
先日、私は都筑区仏教会の参拝旅行で尾道や京都のお寺を訪れました。その際、東山の六波羅蜜寺さまを参拝したとき、お寺のパンフレットに書いてありましたのがこちらの和歌です。
六波羅蜜寺といえば歴史の教科書にもよく載っている、口から小さな6体の仏様を出している「空也上人像」が有名ですよね。
ウィキペディアより
空也上人は延喜3年(903)のお生まれで、口に「南無阿弥陀仏」とお称えする口称念仏を広め、「市の聖(いちのひじり)」と人々から崇められたお坊様です。
浄土宗をお開きになった法然上人のお生まれが長承2年(1133年)ですから、約200年も早くお念仏の教えを大衆に広められた方ですね。まさに大先輩という感じがします。
お歌の意味は、
「ただ一度でも口に南無阿弥陀仏とお称えした人は、阿弥陀さまの救いの力によって極楽浄土の蓮台の上に生まれかわることができます」
空也上人のように口から仏さまは出ませんが、私も日々お念仏をお称えし、浄土の教えを人々に広められるよう精進したいと思います。
ちなみに和歌の中にある「はちす」というのは「蓮(はす)」のことで、蓮の中心にある蓮台が「蜂(はち)の巣(す)」に似ていることからそう呼ばれたのだそう。昔の人はよく考えているなと感心してしまいます。
さて、心行寺の紅葉はといいますと、
まだまだ、色づき始めといったところでしょうか。これからの季節を楽しみに待ちたいと思います。
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